2024.07.27

フィンテック業界の将来性について 

フィンテックの世界では、人々の金融リテラシーを高め、キャッシュレス決済を必要としている人に融資を広めることができます。フィンテック業界の市場規模は、海外では2021年の34兆円から2030年までに210兆円にまで成長が見込まれており、日本でも2022年におよそ1兆円まで規模が拡大しています。デジタル化の進展やフィンテックベンチャー企業の参入などが業界の成長を後押ししており、今後も市場規模の拡大が期待されます。 

フィンテック人材市場について 

フィンテックは今後大きな飛躍を見せ、やがて社会インフラの一部として機能していくことが想定される一方、比較的新しい業界のため、人材を強く求めています。また、日々数多くの競合ベンチャーが生まれ、競争が激しい分野でもあります。そのような環境でやりがいを感じ、企業へ価値を与えることのできる人材がフィンテックのスタートアップ・ベンチャー企業への就職や転職に適しています。 

また当然ながら金融規制に関する知識と対応力があると有利です。金融業界における規制は非常に厳しく、広く深く金融に関して学ぶ必要があります。金融の規制は大手のメジャー企業から、最新テクノロジーを駆使したベンチャー企業といったどの企業にも影響を与えます。そのため銀行や資産運用会社で働いた経験のあるエグゼクティブがスタートアップのフィンテックス企業にもたらすひとつのスキルとして挙げられます。 

そして従来の金融サービスをデジタル化し、顧客体験を向上させることで競争力を獲得しているフィンテックス業界はソフトウェア開発、プログラミングスキル、サイバーセキュリティ、データ分析などの技術を求められます。技術革新が急速に進むため、特定の技術やスキルセットを持つことが競争力を高める鍵となります。 

フィンテック人材にとってこの業界の将来性 

 フィンテックは今後さらなる金融機関のグローバル化やバーチャルによる利便性の向上などの様々な社会変化をもたらす可能性が考えられます。特に決済サービスは導入コストが低く発展途上国や新興国にも拡大を広げ続けています。 ケニアでは2007年から携帯電話を使った送金サービス「エムペサ」がスタートしました。携帯電話でのショートメッセージ送信などにより送金・出金・支払いができる仕組みで、銀行口座を持たない人が多いアフリカで大きなシェアを獲得しています。このような発展途上国や新興国でのフィンテックプロジェクトに参加することで、国際的な経験や知識を積むことができ、グローバルな視点を持つフィンテック人材として成長できます。 

フィンテック業界に関わることは、様々な先端IT技術を駆使し国内外の経済や人々の生活を大きく変える可能性が秘められています。グローバルな視点を持ちたい、技術力を磨いていきたいITエンジニアにとっては非常に魅力的な分野であると言えます。先述のIoT、ブロックチェーン、AI、ビッグデータ、生体認証はフィンテック業界において重要となる技術で、今後の著しい成長が期待されているこれらの技術を身に着けることで、今後キャリアアップを考えた際の選択肢も広がります。